未来の旦那様~ seven of the prince ~
三人目の王子様
次の場所 中庭へ
辺りを見渡すと人の姿が無かった。
ここで会っているはずなのに……。
少し辺りを散策していると――
大きな桜が目に入った。
彩り鮮やかな桜の下は、
まるで絨毯のように桜の花が辺り一面に広がっていた。
綺麗な桜を見ていると心が暖かくなった。
そんなとき、足元にふかふかとした何かがあたり見てみるとそこには、
真ん丸な真っ白な猫がいた。
私の足をすりすりしたあと、歩きだした。
その子についていくと、
私が見ていた桜の木の反対側に男性が
ベンチで寝ていた。
猫がベンチに登り、男性のお腹のあたりで座った。
居心地が良いのか、動こうとしない。
「うっ、おめぇ」
猫に乗られている男子生徒が起きた。
「ぅん、また、師匠か。
師匠は、ダイエットしろよ、おめぇよ」
「にゃ~」
「師匠、また、えずけされて、太ったろ」
そういって、猫を抱き抱え、起き上がった。
猫を膝の上に乗せた。
「師匠、俺の上に乗らないでくれよ。
重いし、色んな所歩いてきてんだから、
汚れちまうだろ」
「にゃ~」
「絶対分かってねぇだろ」
悪態をつきながらも、とても愛情をかけていることが分かる。
「あの~」
「あっ、いたのか。
全然、気がつかなかった」
「その猫は、あなたの猫ちゃんなんですか?」
彼は、猫を撫でながら、
「師匠は、学校に住みついてる。
先輩が拾ってきて、餌付けしてたら来るようになったらしい。
俺が初めてあったときも、もうすでにこんなだったし、先輩が卒業してからはなんとなく面倒見てる、餌付けしたり、体洗ってやったり、今じゃあ、学校のマスコット見たくなってる」
「そうなんですか。
師匠って名前の通り貫禄ありますね」
「師匠って呼んでるのは俺だけで、
本当は大福(ダイフク)って名前だ。
まぁ、名を体で表してて、すげぇと思って
尊敬の意味を込めて師匠って呼んでる」
大福は満足したのか、彼の膝の上から降りて、また、歩きだした。
「行っちゃいましたね」
「師匠は、気ままだから」
彼と目があい、ベンチの空いてるところを手でポンポンとした。
「ここ、座れよ」
言われた通り、隣に座った。
辺りを見渡すと人の姿が無かった。
ここで会っているはずなのに……。
少し辺りを散策していると――
大きな桜が目に入った。
彩り鮮やかな桜の下は、
まるで絨毯のように桜の花が辺り一面に広がっていた。
綺麗な桜を見ていると心が暖かくなった。
そんなとき、足元にふかふかとした何かがあたり見てみるとそこには、
真ん丸な真っ白な猫がいた。
私の足をすりすりしたあと、歩きだした。
その子についていくと、
私が見ていた桜の木の反対側に男性が
ベンチで寝ていた。
猫がベンチに登り、男性のお腹のあたりで座った。
居心地が良いのか、動こうとしない。
「うっ、おめぇ」
猫に乗られている男子生徒が起きた。
「ぅん、また、師匠か。
師匠は、ダイエットしろよ、おめぇよ」
「にゃ~」
「師匠、また、えずけされて、太ったろ」
そういって、猫を抱き抱え、起き上がった。
猫を膝の上に乗せた。
「師匠、俺の上に乗らないでくれよ。
重いし、色んな所歩いてきてんだから、
汚れちまうだろ」
「にゃ~」
「絶対分かってねぇだろ」
悪態をつきながらも、とても愛情をかけていることが分かる。
「あの~」
「あっ、いたのか。
全然、気がつかなかった」
「その猫は、あなたの猫ちゃんなんですか?」
彼は、猫を撫でながら、
「師匠は、学校に住みついてる。
先輩が拾ってきて、餌付けしてたら来るようになったらしい。
俺が初めてあったときも、もうすでにこんなだったし、先輩が卒業してからはなんとなく面倒見てる、餌付けしたり、体洗ってやったり、今じゃあ、学校のマスコット見たくなってる」
「そうなんですか。
師匠って名前の通り貫禄ありますね」
「師匠って呼んでるのは俺だけで、
本当は大福(ダイフク)って名前だ。
まぁ、名を体で表してて、すげぇと思って
尊敬の意味を込めて師匠って呼んでる」
大福は満足したのか、彼の膝の上から降りて、また、歩きだした。
「行っちゃいましたね」
「師匠は、気ままだから」
彼と目があい、ベンチの空いてるところを手でポンポンとした。
「ここ、座れよ」
言われた通り、隣に座った。