フィンセはナンバー1
フィアンセはナンバー1
「これ1本で、君の心もパワー全開ー!!」
テレビから流れるドリンクのCMに、あたし、坂口琴音は目を奪われた。
CMに出ている男の子、りょう君は、今人気急上昇中のモデル。
でも、歌や俳優を何でもこなす高2の男の子だ。
あたしは、テレビを観ながら、溜め息混じりに呟いた。
「りょう君が彼氏だったらなぁー」
自慢じゃないけど、16年間。彼氏ができたことがない。
いつも、テレビや雑誌に出ている、りょう君に恋をする毎日。
あたしは、ソファーに寝そべりながら、テレビを観ていると、お父さんが突然リビングに入ってきた。
「琴音!支度しなさい。出掛けるぞ」
お父さんは、コートに袖を通しながら、あたしに言った。
「えっ、何処に行くの?」
「今まで話していなかったが、琴音には婚約者がいるんだ。そこの家に挨拶に行く」
「えっー!?」
あたしは、いきなり顔面を殴られたみたいに、ショックを受けることしかできないでいた。
彼氏もいたことがないあたしが、いきなり婚約者がいるなんて、何かの間違いじゃないの!?
「お父さんの親友の息子さんで、お前が生まれた時から、結婚させると約束していたんだ」
テレビから流れるドリンクのCMに、あたし、坂口琴音は目を奪われた。
CMに出ている男の子、りょう君は、今人気急上昇中のモデル。
でも、歌や俳優を何でもこなす高2の男の子だ。
あたしは、テレビを観ながら、溜め息混じりに呟いた。
「りょう君が彼氏だったらなぁー」
自慢じゃないけど、16年間。彼氏ができたことがない。
いつも、テレビや雑誌に出ている、りょう君に恋をする毎日。
あたしは、ソファーに寝そべりながら、テレビを観ていると、お父さんが突然リビングに入ってきた。
「琴音!支度しなさい。出掛けるぞ」
お父さんは、コートに袖を通しながら、あたしに言った。
「えっ、何処に行くの?」
「今まで話していなかったが、琴音には婚約者がいるんだ。そこの家に挨拶に行く」
「えっー!?」
あたしは、いきなり顔面を殴られたみたいに、ショックを受けることしかできないでいた。
彼氏もいたことがないあたしが、いきなり婚約者がいるなんて、何かの間違いじゃないの!?
「お父さんの親友の息子さんで、お前が生まれた時から、結婚させると約束していたんだ」
< 1 / 140 >