あなただけを、愛してる。
「…社長。」
小さなシングルベッドに横たわる彼、私のはたらく会社の社長。
名前は佐枝晴。
疲れているのかよく眠っている。
私は彼の手でついさっき脱がされた服を集めた。
私は社長に恋をしている。
相手が社長だからお金目当てで、とかそういうんじゃなくて。
彼のすべてが好き。
確かに容姿は申し分ないし、社内でファンクラブができるほど。
彼が歩けばまわりが騒ぐし、社長ということもあり礼儀もなっている。
彼は、一般に言うところの”モテる”分類に入る。
要するに、完璧。