あなただけを、愛してる。
「…俺、寝てた?」
夜中の3時、目を覚ました彼。
「うん、起こそうか迷ったけど疲れてそうだったので…。」
「そっか。ごめん、ベッド占領して。」
「大丈夫です。」
彼は眠そうに目をこすって上半身だけベッドから起こす。
その時ちょうど彼のスマホが音を鳴らした。
…こんな時間に電話なんて本当に忙しそう。
そんなことを傍ら思いながら、ディスプレイに映し出された名前に胸が軋んだ。
”金井メイ”
彼の婚約者の名前。