キミと私の物語【涙】
昇降口へ向かうと、楓花と相島くんがいた。


「よーっ、なげぇよ。隆介、俺寂しいぞ」

「郁斗。俺はそっちの趣味はないよ?」


佐々木くんの微笑みに相島くんはスパンッと頭を叩く。

ちげぇわ。と一言いう相島くんを見ながら私は思わず苦笑した。


「ほら、帰るよ紗菜」


楓花の声に私は顔を向ける。

うん、と頷くと相島くんが私達に疑問を投げ掛けた。


「お前らって家近いの?」


その声に当たり前でしょと楓花が答える。

俺らもなんだよー。と笑う佐々木くんに私は「そうなんだ」と相づちを打った。

ま、4人とも駅までは一緒だけどね。


「それじゃ帰ろっか」


佐々木くんはそう言って微笑む。

ほら、また胸の奥がキュッとなった━━。
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