先生…大好きだよ
直弥は抱きしめてきた手をゆるめ私の顔を見た。


「…唯…今…なんて…。」

「私も愛してるよ直弥。」

「思い出したのか?俺の事…。」


「うん。全部思い出したよ。直弥と一緒に過ごしてきた日々のこと。


いつも私を愛してくれたよね。


でもね、私は直弥のこと裏切ったんだ。


私……私ね…前のお父さんと…。」


「知ってる。」


「え?」


「全部知ってるんだ。お前は悪くない。気づいてあげれなくてごめん。」


「…………。」


「俺、ずっと考えてたこれからの事。」


「…………。」
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