狂愛 ～二つの狂った果実～

・二話～運命～

彼女と結ばれて二週間位たった。

今彼女は新しい男と結ばれている…

沙戯斗「どうしてなのだろうか…」

沙戯斗「名声も地位も容姿も全て手に入れたはずなのに…」

僕の目には涙が溜まり流れ落ちていた

泣きながら独り言を呟いていた筈なのにいつの間にか声に出して叫んでいたらしい…

沙戯斗「僕が本当に望む願いだけ叶わないのだろう…」

彼女の笑顔を見ていると僕の胸の内は確かに天にも昇るような高揚感に包まれていくように感じる。

なのに何故だろうか…

彼女の笑顔が僕の心に刺さってくる…

彼女の笑顔が僕に向いていないとわかってからナイフのように刺さってそれでいて抉ってくるような感覚を覚えた…

沙戯斗「今の男は知らないのかな…」

沙戯斗「街での彼女の噂を…」

街での噂とはこんなものである。

彼女が愛した男は次々と死んでいくからあの屋敷の女主人とは仲良くなってはいけないという噂である。