Tokyo Dark Side
何度も、何度も。

倉本の耳に音が届く。

バツッ!

バツッ!

バツッ!

その音と共に、くぐもったクリスの絶叫が聞こえた。

数回の、身の毛もよだつ切断音の後。

「マハルーチカを信仰せぬ愚者よ。せめてその肉体の一部を、マハルーチカに供物として捧げよ」

バツンッッッッ!

象男の言葉と共に、一際大きな切断音が響いた。

倉本が叫んでも応答しないクリス。

呼び掛けに応じないクリス。

嫌な予感が頭から離れない。

彼がいるという平川町に、倉本は急行する。

そして血塗れの彼を発見し、すぐに病院に搬送。

倉本が発見した時、クリスの右膝から下は、辛うじてぶら下がっている状態だった。

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