Tokyo Dark Side
永瀬は相変わらず、公安として独自の捜査を続けている為に欠席。

この場には倉本、巽、耕介の3人のみが集まる。

「我妻刑事は…」

「来ねぇだろ、奴は」

倉本の言葉に、耕介が咬みつくように言った。

美奈の診療所で、派手な乱闘を繰り広げた後だ。

彼でなくても、悪辣な我妻の態度には嫌悪感を抱いて当然と言える。

「ありゃあヤクザと同レベルの性質の悪さだ。マル暴の刑事ってのは、あそこまで性格も人相も悪くなるもんかね」

巽も耕介と一緒になって、我妻をこき下ろす。

確かに。

我妻のあの態度は、他の刑事達と共闘しようという姿勢ではなかった。

その事は我妻本人も言い放っている。

あくまでも単独捜査。

それが彼のスタンスのようだった。

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