Tokyo Dark Side
「退けねぇんだな?」

松岡は左拳を握り締める。

そして背後から、永瀬の背骨を中高一本拳で打つ!

「うぐぁっ!」

言うまでもなく、脊椎は神経の密集している人体急所の1つ。

そこへ、威力の集中する中高一本拳を打ち込まれたのだ。

激痛に悶絶する永瀬。

それでも環を抱き締めたまま離さない。

「な、永瀬さん!もういい!もういいですから!」

泣きながら言う環。

だが永瀬は、環を抱き締める腕を強めるばかり。

そんな永瀬に、松岡は背後から肝臓、腎臓の位置を打った!

打たれると激痛をもたらし、刺されると大量出血する臓器。

特に肝臓は『肝臓打ち(レバーブロー)』と呼ばれるボクシングのパンチの1つにもなっているほどの急所だ。

額に脂汗を浮かべ、永瀬は激痛に耐える。

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