Tokyo Dark Side
「社員の嫁の出産予定日にも立ち会わせずに、こき使ってんだってな」

松岡は歩み出る。

「事務員の姉ちゃんを夜な夜なレイプして、脅迫して口止めしてんだってな」

松岡のレザーグローブをはめた手が、ミシリと握り締められる。

「な…」

工場長は片目を押さえたまま、顔色を変えた。

「何言ってやがる!俺はそんな事やってねぇ!誰に聞いたっ?」

「馬鹿かお前」

松岡は彼を嘲笑う。

「誰に聞いた?って確認してる時点で、やってますって言ってるようなもんだろが」

大きく振りかぶった、松岡の左拳。

その拳が。

「ひぃっ!」

工場長の右耳を掠め、背後のロッカーに直撃!

ロッカーはひしゃげ、壁を突き抜け、事務所の外にまで吹き飛ばされた。

松岡の拳は掠めただけだというのに、工場長の右耳までもが千切れ飛ぶ!

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