Tokyo Dark Side
同刻、蓮杖探偵事務所。

「~~~~~っっっ…!」

白い裸体を突っ張らせ、息を詰めて雛罌粟が仰け反る。

しかしそれも数秒の事、すぐに体は弛緩し、ハァハァと呼吸を荒げてベッドに突っ伏した。

「た…探偵さん…もうクリスさんの飛行機の時間…見送りに行かなくても…」

「いいんだよ、んな事ぁ」

雛罌粟の隣でベッドに腰掛けたまま、耕介は言う。

凶悪事件を共に解決に導いた『戦友』に対して、薄情な態度。

だが、これでいいのだ。

耕介は湿っぽいのを嫌う。

片足を失っても警察官を続ける為、祖国に帰る。

本人がそう決めたのだ。

ならいいじゃないか。

しみったれた顔で見送りなどせず、遠くからエールを送る。

それだけでいい。

「それよかお前、これで終わりだと思ってねぇだろな?今日はあと5回はスルぞ。わかってんだろうな?」

「…探偵さん…お盛ん…」

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