Tokyo Dark Side
同刻、警視庁。

「どうしますか…」

とある部屋で、警視庁の幹部達が話し合っている。

「どうもこうも、こんな事、世間に知らせられる訳がないだろう…!」

声を顰めつつも、荒げずにはいられない幹部。

「あの警視庁本庁舎爆破テロに、こんな目的があったとは…」

歯噛みする別の幹部。

彼の手元には、『極秘』の判が押された書類。

書類の内容は要約すると、

『雪村 亮二、松岡 雄作、伊庭 瑛士の3名が、警視庁本庁舎爆破の混乱に乗じて脱走を図った』

というものだった。

あのテロの真の目的は、鬼首會の警察への報復などではなく、3人の暗殺者の奪還だったのだ。

警察上層部お得意の隠蔽体質。

3人の暗殺者達の行方は、杳として知れない…。

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