黒猫と黒の騎士
黒の騎士と2000の悪魔
「早く逃げろ!姫!」

「でも!」

「でもじゃない!今お前がやるべきことは生き延びることだろうが!」

白夜(はくや)の言うとおりであった。
王族の一人娘であるアリスは4年前の魔王襲撃で両親を亡くしていた。
そのため、その時僅か10歳であったアリスは1国の女王となっていた。

それから4年がたち、またも2000もの数の悪魔達がこの国に攻め込んできたのだ。

姫と騎士という身分の差はあれども、白夜とアリスは同い年ということもあり、小さい頃から兄妹のように過ごしてきた。

もっと幼い頃に両親を亡くしていた白夜は、先代の王、アリスの父であるナギルにアリスの専属騎士として拾われてきたのだ。

初めはナギルも専属騎士というのは建前で、普通に自分の子供のように育てるつもりだった。

しかし、白夜は僅か6歳にして恐ろしい剣術をその身に携え、アリスの専属騎士として充分だと思えるほどの実力者だった。

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