黒猫と黒の騎士
こんなところで両親に続いて白夜にまで死んでほしくない。

そんなアリスの気持ちを白夜は足手まといの一言で切り伏せた。

そんな白夜に腹が立ったし、なにより、こんな時に足手まといと言われた自分にも腹が立った。

私に力があったら白夜は一緒に戦ってくれと言ってくれただろうか?

きっと白夜のことだから、どんなに私が強くても女王である以上は逃げろと言っていただろう。

それでもアリスは何とかすがろうとしていた。

「メア」

「わかった」

白夜がメイドの名前を呼んだと思ったら、私のメイドであるメアが後に立っていた。

「姫様、失礼します」

「メア!?いつの間に!待って、離して!」

メアが私を抱えて白夜から遠ざかっていく。

「白夜っ!」
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