【短】もうチョコはいらない。


「幼なじみのチョコなんて、俺はいらねぇんだよ」

「え、で、でも、去年までは.....」

「高校に入ってから気づいたんだよ」

理央は目線を下に落とし、照れくさそうに呟く。

気づく?何に?
私は首を傾げる。


「お前のこと、幼なじみとして見てないって」


声すら出ないくらい、息をするのを忘れるくらい、驚いて焦って、震えた。

え.....?それって、どういうこと?

目頭が熱くなって、瞳が潤んでく。
期待しちゃダメなのに、どうしても.....。


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