【短】もうチョコはいらない。



理央が私を追いかけることはなく、私は寂しさを隠せないまま、教室へ行った。

「おはよー、かこ。.....なんかあった?」
「美波〜〜!」

席に着いた私に挨拶してきた親友の本間 美波(ホンマ ミナミ)に、先程のことを全て話した。

「ありゃりゃ、大変だったね」

「うわーん、どうしよううう」

美波に抱きつきながら、私は声を震わせる。そんな私の頭を、美波は優しく撫でてくれた。

「せっかく頑張ったのにね」
「ホントだよ.....。理央のバカバカバカぁ〜!」

いくら愚痴を言っても言い足りない。それくらい理央には腹が立っていた。


美波は、先週から私の相談に乗ってくれていた。ーー今日・2月14日について。


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