全てをくれたあなたに
『・・・なっちゃん、じゃだめ、かな?』
「え、」
まさかニックネームを付けられるとは思わなかったのだろう、目を見開くと今度は嬉しそうに笑った。
「ありがとう、真白ちゃん!」
『んーん、私もなっちゃんって呼べて嬉しい。』
「ふふっ、こんな気持ち久しぶり。
若返ったみたいだわ。」
そろそろ上がりましょうか、と言って一緒にお風呂を出た。
脱衣所の籠にはいつの間にか服が置いてあった。
『これ、』
「うん、真白ちゃんのために用意したの。
気に入ってくれるといいんだけど・・・」
――・・・
『・・・』
「きゃーっ!可愛い!」
『なっちゃん・・・可愛いけどなんでこれ?』
「真白ちゃんに似合うものと言ったら動物系じゃない!」
ふんふんと鼻息を荒くして言う夏希。