全てをくれたあなたに
『言われて見れば子猫にしては大きいし少し重いね。』
「みゃあ〜」
『2人とも、なんでぼーっとしてるの?
部屋に戻るのにまだ場所が分からないから一緒に来て?』
龍二達の側まで行って言う。
「っ、ああ。」
2人とも少し耳が赤くなっていて、今日は皆体調が悪かったのかな、と考えながら部屋に戻った。
自分の部屋に入るといくつかのダンボールが置いてあって、それぞれに何が入ってあるかが分かるように付箋が貼ってあった。
『明日片そうかな・・・』
今日はなんだか疲れた。
だいぶ動くようになった足でベッドまで行き、もう既にルナが丸まっている布団に潜り込んだ。
今日からここが私の住む場所。
今までからは想像もできない暮らしになるだろう。
何も出来ない私がここにいてもいいのかと思うが、龍二が飽きるまではここにいさせてもらおうと思った。
その日は疲れと一人じゃない安心からかすぐに眠りへと引き込まれた。