全てをくれたあなたに
勝手に話が進んでいてもう付いていけていない私。
「真白、行くぞ。・・・真白?」
『えっ、あ、うん。』
龍二の呼び声にはっとして立ち上がる。
『仁さん学校の話ありがとう。
なっちゃん、また後でね。』
軽く手を振って部屋を出て、龍二の部屋に行く。
龍二の部屋に入ると、ルナが迷いなく龍二のベッドに上がって丸まった。
「お前・・・」
ピキッと音がしたような気がしたけど私は気にせずベッドに腰掛けた。
龍二も私の隣に座り、私を引き寄せ・・・
・・・ようとすると、龍二とは逆の方から長い尻尾が伸びて、ルナの方へと引き寄せられた。
「テメェ・・・」
なんだか龍二の額に青筋のようなものが見える気がする。