全てをくれたあなたに
溜まり場
「着いたぞ。」
『ありがとうございました。』
「おう。仲良くな。」
一哉の声にルナを離れさせてお礼を言う。
先に車を降りた龍二に手を引かれて車を降りると、駐車場のような広い空間と会社のような3階建ての建物があった。
あちこちからはバイクのエンジン音や笑い声が聞こえてくる。
「一哉、帰りも連絡する。」
「おお。」
「銀司、1階に全員集めておけ。
俺らは3階に行ってる。」
「了~解」
銀司がどこかに行くと、私は龍二と冬樹に連れられて建物の中へと入っていった。
古びた外見とは逆に、中はホテルのロビーのような作りになっていた。