全てをくれたあなたに
「お、俺は賛成です!」
最前列にいた赤い髪の毛をした背の低い男の子が声を上げた。
その声に他の人も賛同の声を上げる。
「真白、良かったな。」
龍二は優しく微笑み、私の頭にぽんと手をのせる。
その声に盛り上がっていたメンバーは呆気に取られたような表情をする。
『あ、それからこの子はルナです。
私では限界があるので、皆さん遊んであげてください。』
ルナの紹介を忘れていたことに気づいてそう言うと、全員顔を青くした。
ルナは私の足元から立ち上がると、私の体に尻尾を巻きつけながら前に出る。
「ひ、ヒョ「猫だ。」」
誰かが何か言いかけたのを遮る龍二。