全てをくれたあなたに
「ほら行こ!
瑠璃華早く遊びたいの!」
私が何も言わずに立っているとグイグイと引っ張って自分の部屋へと進んでいく。
瑠璃華の部屋につくと、彼女は私をドレッサーの椅子に座らせ、足元まである黒いストレートの髪にブラシを通し始めた。
「今日はどうしよっかなぁ」
機嫌良く鼻歌を歌いながら様々な道具を用意していく。
そしてドレッサーの上が一杯になってきた頃、私の髪をひと房すくって編み始めた。
しかし途中で上手く行かなくなったのだろうか、編みかけの私の髪を強く引っ張り突き飛ばした。
体制を崩した私は後ろに倒れ、丁度あったタンスに頭をぶつけた。
『っ』
脳しんとうを起こして視界がぐにゃりと歪む。