全てをくれたあなたに
『あぁ、俺も自分で信じらんねぇよ。
でもこの気持ちに嘘はねぇし軽くもねぇ。』
親父に言ったことをもう一度噛み締めるように言う。
「いや〜こうして話しててもやっぱ夢見てぇだわ。」
しみじみとそう言いながら部屋の中を歩き回る銀司。
「でも、今までお前がコケにしてきた女共の事、しっかりケジメつけとけよ?」
『言われなくとも、昨日のうちに全部つけた。』
おぉ、と驚きの声を上げる銀司。
「さっすが龍二くん♪」
真面目な声からまたいつもの調子に戻る。
「てかあの子どこに住ませるんだ?」
『屋敷。暫くは入院する事になるだろうから退院までに準備してくれ。
服は・・・凛とお袋に任せるか。』