全てをくれたあなたに
「真白。」
『?』
こてん、と首を傾げる。
「・・・紹介したい奴がいるんだ。
いい奴だから安心してくれ。」
複雑そうな顔をしながら、こちらもなぜか悶えている眼鏡の男を手招きした。
『・・・はじめまして?』
「あ、は、初めまして。
私、赤松銀司と申します。なにか要望があれば、何なりと申し付けください。」
初めはどもっていたが、にこっと笑みを浮かべ丁寧な挨拶をする銀司。
でも、何かがおかしい。
「おい、銀司、」
『・・・嘘はいけない。』
龍二が銀司に何かを言おうとしていたのを遮ってしまったが、私の言った事にこれでもかと言う程目を見開く2人。
「真白様?」
『銀司さんの本当の姿は何?
さっきの銀司さんは作り物、ですよね?』