全てをくれたあなたに
『・・・銀司』
私の声にピタッと動きを止める二人。
『銀司、よろしくね。』
龍二も、と付け足す。
「萌え~ってなるじゃねぇの~」
「ついでみたいなのが気に食わねぇ。
真白、俺も呼び捨てにしろ。敬語もなしだ。」
『・・・うん。』
心がむずむずして何だか気恥しい。
『ねぇ龍二、この暖かいものは何?
眩しくて暖かくて、私こんなの初めて。』
誤魔化すように、先程から気になっているものを聞く。
私の質問に2人は目を見開いた後、悲しそうに笑った。