全てをくれたあなたに
「それはな、太陽って星が出す光だ。
陽の光とも日光とも言う。」
暖かいだろ?と龍二が言う。
『うん、暖かい。
世界には、素敵なものが沢山あるのね・・・』
手を光へ伸ばし、暖かさを感じて目を細める。
「だが、」
『?』
「日光に当たると日焼けって言うのをするんだ。肌が焼けて茶色くなる。
俺らとお前だと色が全然違うだろ?」
そう言って私の細い腕の横に引き締まった腕を並べる。
龍二の腕はあまり焼けてはいないが、白過ぎず健康的な色をしていた。
「まぁ、真白ちゃんは白すぎだけどな~」
頭上から銀司の声が聞こえ、顔を上げると思っていたよりも近い距離にいた。
銀司のたれ目は長いまつ毛で縁取られ、私を見下ろして伏し目がちになった銀司は普通の人とは違うものがあふれでていた。