天使の優しい心
「そういう事だから親に聞いてみてね。日時は今度の火曜日の夜十九時からだよ。行けるようだったら私が迎えに来るから。」
「うん、わかった。じゃあ後で連絡するね。」
佳代ちゃんはこれからデートがあるからといつもより足早に帰って行った。
「…いいな。私もこんな病気さえなければ…」
自分の心臓を抑える。私の恨みを悟ったかのように軽い痛みが波打つ。でもこんなときのために自己治癒できる方法を見付けていた。それは空をみること。先程の空とは違って雲の形、空の色が夕陽に変わろうとしていた。
< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop