無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

「君が軽い人だなんて思ってないよ

 でも、なぜだかとても心配になる 君は可愛い人だから」



―― 宙さん……



 多分、私の目は今ハートの形になっているに違いない。

 そう思いながらアタフタとデザートのアイスクリームをすくって口の中を冷やしつつ、ユキは自分のことが信じられない気持ちでいっぱいだった。



――わ…私って、

 こんなに恋愛に弱い体質なんだっけ? 




 それから二人はあてもなく街を歩いた。


 目につく店を覗き見て、

 歩き疲れたらお茶をして、いつしか繋いでいた手がジンジンと心を刺激する。



「今日の記念に何かプレゼントを買ってあげる」

 宙がそう言った。
< 245 / 316 >

この作品をシェア

pagetop