無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

「これ、買ってくれたの」


 宙が買ってくれたネックレスを陽菜乃に見せた。


「お互いに身に着けるものをプレゼントしようってことになってね

 彼にはボールペンを買ってあげたんだ」


「ちょっとユキ

 すっごいラブラブじゃん!

 なのに 名前も怪しいの?」


「……うん 今考えるとね
 鈴木なんて苗字、ありふれていて なんか……」


「連絡方法は?」


「携帯の番号とメールだけ

 あ、住所も教えてくれたけどね」


「ちょっと待ってよユキ

 彼がブログをやめて、メアドを変えて携帯変えて引っ越ししたら

 もうそれっきりどこの誰かもわからないまま

 連絡もつけられないってこと?」


「……うん まぁそういうこと かな

 でもね でも 向こうからしたら私もそうだよ?」



「それは悪い意味でとらえれば、向こうからすればラッキーじゃん

 宙さんがとんでもない遊び人で、一時のお遊びだったってことになれば

 今のユキみたいな関係最高じゃないの」
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