無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

「何言ってるのよ

 北海道に出張とかそういうんじゃないんでしょ?

 お互い都内にいて、

 好きな女のために何週間も一時間すら時間が取れないなんてそんなの変よ

 会いたいって言いなさい ほら今すぐメール送って!」



 陽菜乃に睨まれて、ユキはスマートフォンを取り出した。



『相変わらず忙しいですか?

 ほんの少しお茶だけでも会えませんか?  ユキ』


 
 陽菜乃とカフェを出ることには、宙から返事が来た。


『時間が出来たらメールします

 ごめんね  宙』



 ユキの隣でメールを覗き見た陽菜乃はため息をついた。
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