無垢なメイドはクールな彼に溺愛される
「ど…どんな方なんです?」
「青扇学園一学年上の先輩で、
千年に一度と謳われた青扇が誇る俊才なんだって遥人言ってた
一年生の時から卒業するまで生徒会長をやってた
どこか忘れたけどアメリカの大学を二年で卒業して西園寺に就職したんだってよ」
「ほぉ……」
「うん、パーティで何度か会ってるけど、穏やかで優しげないい人だよ
あ、写真あるかも」
ちょっと待ってと言って、スマートフォンを取り出した真優は、
スルスルと画面を動かし、パーティでの一枚の写真に指を止めた。
「いたいた この人」
―― 宙さん……
「ユキのさっきの写真見せて」