無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

 電話口で西園寺洸は

『最近の彼はおかしいを通り越して壊れてる』 と、言っていた。



 バレンタインの少し前、経済界のパーティで遥人は彼に会っていた。


 洸の周りには人が集まっているがパーティが苦手な生徒会長こと鈴木翼は、これ幸いと遥人や仁を見つけては逃げてくる。


『バレンタインはどこか旅行でも?』

『別荘にね』

『いいですね なんだか羨ましいです』

『どうしたの? 恋でもしたくなった?』


 あやふやに笑っていたが、今思えばあの時はもう……。
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