無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

 二時半、空港に到着した鈴木は、北海道で買い揃えた防寒具を詰め込んだスーツケースをカラカラと引き、立ち止まってメールを確認した。


 まっすぐ帰っていいと言っていた常務も気が変わったかもしれない。


 案の定、常務からメールが届いていたが……


―― ぇ?


 それはあまりにも意外な内容で

 西園寺常務は、苦虫を噛み潰したような顔をしてこのメールを打ったに違いなく、想像するだけで可笑しくなった。


 クスッ


  クックック
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