無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

『君は、仕事となるとあらゆる手を尽くすのに

 プライベートでは、まったく頼りないザルらしいね

 早く結婚して、コンプレックスをなんとかしたらどうだ』


―― 常務


もしかすると、常務はブログの存在をとっくに知っていて、

昨夜の記事を見たのだろうか?


 昨夜、旭川での夜。

 ブログに写真をアップした。



 一面雪の空を……



 北の国は、右向いても、左を見ても


   雪 ゆき ユキ だった。



 否が応でも雪を見上げたユキを思い出した。




 距離が離れてむしろ、いるはずのないユキの姿を探して苦笑して



……結局、逃げていたと気づいたよ
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