無垢なメイドはクールな彼に溺愛される
「アハハ…… よくお似合いなもので」

 大石は照れたように笑って長い睫毛を伏せると、唇を結び、自分の口から出た言葉にシミジミと納得するように頷いた。


「お、お嬢さまっ
 大石さんが困ってらっしゃるじゃないですか」

 クスクス


 青木家のメイドとして恥ずかしくないように、真優に悪影響を及ぼさないようにと心掛け、常日頃から眉一本の手入れも怠らないユキである。

 今も化粧こそナチュラルメイクだがドレスを着た瞬間、日陰から顔を出した花のように輝いて見えた。



「綺麗よ ユキ」

 青木夫人が優しい微笑を浮かべ、真優は弾むような声をあげた。



「ユキ、綺麗だよー ユキは本当に美人だから
 やっぱりあたしの自慢のユキだ」

 心からうれしそうに腕をとる真優を見て、ユキは胸が熱くなった。



「奥さま、お嬢さま……
 ありがとうございます」
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