無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

――こんな風にお嬢さまに心配させてはいけない!


 ユキは青木家のメイドとしての自負を奮い立たせ、真優が安心できるよう胸を張ってニッコリと微笑んだ。


「本当に大丈夫ですよ、お嬢さま

 私を見てください、どこも変わった様子はないでしょう?
 行った先のバーで偶然友人に会ったものだから、ついつい時間を忘れて盛り上がってしまったんですよ」


 友人Sがフロントの女性に話した内容を借りて、ユキは母を納得させることに成功し

「そっか
  ……よかった」

 真優を納得させることにも成功した。



 ようやく安心した様子の真優から解放されて、外の掃除に出たユキを待っていたのは

「ユキさん!昨夜はどうしたんですかっ!」

 崎田だ。
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