春恋

別れ

翌朝、貴久の熱は下がっていた


「……咲希?」

「大丈夫?まだ具合悪い?」


「俺、なんでここに?」


「昨日うちの前で倒れたの。お母さん達と運んだんだよ。貴久、大きいから運ぶの大変だったんだよ!」

貴久に笑ってほしくて、ちょっとふざけて言ってみた



でも貴久は笑ってくれなかった

「そっか。ごめんな…俺そろそろ帰るわ。」


「貴久。怒ってるでしょ…あたしがあいつについていったの…」
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