春恋
今にも泣きそうだった。


そんな様子に気づいた貴久は

「一緒にツーリングしない?嫌な事忘れよ!」



「うん!!!」


バイクの走るスピードが凄い速くて気持ちかった。


嫌な事を一瞬だけ
忘れさせてくれた。


あたしたちは
誰もいない公園に行った。



あたしは今の気持ちを誰かに聞いてもらいたかったんだ…



貴久に全部を話した。


貴久は優しく聞いてくれた。



わかってくれた


味方でいてくれた


死にたいって言ったら、死ぬな!!って怒ってくれた




「あたしのせいで…あたしの周りにいる人が不幸になる。あたしのせい。」


「咲希ちゃんは何にも悪くない。」って抱きしめてくれた。


今まで我慢していた涙が止まらなかった。


< 36 / 115 >

この作品をシェア

pagetop