瑠璃色の姫君
「俺の考えだけど」と前置きをしてガレットは僕の瞳をまっすぐ見つめた。
「目的が達成出来るまでが旅だ。違うか?」
「……違わない、と思う」
「だったらこいつも連れて行けよ。こいつだって、バベルと旅してきたんだ。最後まで一緒に行かせてやってくれよ」
ガレットは視線をルディに移して、きゅっと黄色いリボンを結び直した。
そのガレットの動きで、ルディは気を引き締めたようでバサッと翼を広げた。
その様子に、連れて行きたいと思った。
「いいのか?」
「いい。むしろそうしてくれ。ルディだってそうしたいって言ってる」
ルディが僕の肩に飛んでくる。
何故か口元にさっきのタンポポを咥えていて華やかな見た目になっていたから、少し笑いそうになる。
至近距離で見つめたルディの瞳は、ガラス玉のようで太陽の光が反射してキラキラしていた。
「ありがとう。最後までよろしくな」
そう声をかければ、ルディは羽をパタパタと小さく動かした。
「じゃあガレット、レティシアのところに行ってくる」
「おう」
ひらりと手を振り、ガレットの店から歩き出したところで、僕ははたと動きを止めた。
「あれ、フリュイは?」
周りをくるくると回って見回す。