瑠璃色の姫君
お前はレティシアの何を知っていて、そんなことを言っているんだ。
なあ、もう教えてくれよ。
「フリュイ、お前は一体誰なん」
「問題です。テーレンッ!」
「ちょ、僕まだ話してるじゃん!」
「さーて、なんでフリュイはここにいるのでしょーか!」
ぐいっとコロネを押し付けられて受け取れば、フリュイはコロネが僕の手に渡ったことを確認した。
それから僕の左胸のポケットに入っているルリマツリを目にして小さく笑った。
どうやら、先ほど僕がフリュイに質問したことを今答えてくれるらしい。
タイミング悪いよ。
今、僕が話し始めようとしてたじゃん。
「バベル、質問聞いてた?」
「聞いてたよ。なんでフリュイがここにいるのかって……」
そんなのこっちが聞きたいのに。
なんで問題形式なんだ。
「ねえ、制限時間はどれ位ほしい?」
「え、時間制なのか?」
「当たり前じゃん。世間はそう甘くないんだからねー」
慌てて考え出す僕に、フリュイは3つの指を立てて僕の目の前にかざした。
どうやら3分以内に答えねばならぬらしい。
「あ、その前にヒントあげるよ」
「ヒントくれるのか!」
どうしてここまでしてヒントを欲しがっているのかよくわからないけれど、それでも安堵の息が出た。