瑠璃色の姫君
ザンネン。
これは嘘ではなく本当なんだな。
どんどんどんどんリンゴのように赤くなってしゅんとするレティ。
「バベル、なんでもっと早く言ってくれないの…?」
「だって朝一にレティの寝顔見るのが僕の楽しみだから」
えへへ、と笑うと、レティが赤いまま僕をまた睨みつけた。
「バベル最低」
「何とでも言いな、朝は甘えてくるレティが見られるから僕の貴重な幸せタイムなんですー」
「ヘンタイめ」
「レティのせいだよ?」
睨んでくるレティに微笑む僕。
だいぶ彼女に対抗できるように成長したでしょ。
悔しそうにするレティは、大声で宣言した。
「明日からは、バベルより早く起きる!」
こらこら、夜なんだから声を潜めて。
「じゃあ頑張ってね、レティ」
語尾にハートマークがつくような甘ーい声でそう言ってあげた。
レティは無理やり僕の手を外して、ふんっとそっぽを向いてベッドに寝転んだ。
かーわいい。
ほんと可愛すぎて、僕がダメになりそう。
さて。明日が楽しみですね。
僕はふふ、と笑って同じようにベッドに寝そべった。