瑠璃色の姫君




「あ、一応言っとくけど親はすーんごく、ちゃんとした人だよ」



……え、怖。


なんでこいつ僕の考えを先読み出来るんだろう。


生意気だけじゃなくて、不思議なやつ。



「だったら、何の職業に就いてるんだ?」



興味本意で、聞いてみた。


そう言うからには、それほどのちゃんとした職業なんだろう、と。



「んー秘密」



フリュイが口に人差し指を当てて言った言葉に、ガクッ、となってしまった。


“秘密” って。


目的も “秘密” だし、親の職業も?



「なんで? なんで秘密なんだよ」


「そのうち教えてあげるよ」


「そのうち、ねぇ…」


「うん」



疑い深い瞳で見つめられているにも関わらず、平然と頷いたフリュイの肩にルディが戻ってきた。



「おかえり、ルディ」



ルディの頭をさらっと撫でてフリュイは戻ってきた肩の重みにニコニコと笑顔を作った。



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