瑠璃色の姫君




「カフェ・レヴに行って手紙を預けることが私のミッションでした」


「手紙?」


「はい」



尋ねた僕の隣にいるフリュイをまたちらりと見てクロエはそう言った。


美少年だから気になるのかもしれない、と頭の片隅で思った。


クロエが腰につけたポシェットから黄色い手紙を取り出した。



「バベル様の手に渡るのがこの手紙の使命ですのでカフェ経由ではありませんが、今私がここで渡しちゃいます」



それを、僕に差し出す。



「ありがとうクロエ」


「では、私はこれで。城に戻らねばなりませんので」



そう言って深々とお辞儀をするクロエ。



「あ、バベル様。手紙は得られたとしてもカフェ・レヴには行っておくべきだと思います」



その助言に、僕は頷いた。


言われずともそのつもりだった。



「それから、近々またお会いするかと思います。またよろしくお願いします」



僕からカツラを受け取り、そう付け加えてクロエは去っていった。



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