瑠璃色の姫君
「手紙、なんだって?」
クロエと別れた後、僕は彼女から手渡された手紙に目を通していた。
読み終えた僕にフリュイは内容を聞いてきたので、僕はその手紙をそのままフリュイに渡した。
手紙には、こうあった。
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親愛なるバベル
10年ぶりに “かくれんぼ” しましょう?
バベルが鬼で、私を見つけるの
見つけてくれるのを待ってるわ
バベルの初勝利を願って
レティシア
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簡潔すぎる文章に拍子抜けしたが、納得できるものでもあった。
かくれんぼの為に城を抜け出したのか。
わざわざ、と思うが結婚を前にして10年ぶりの再会となると、気持ちが離れている可能性だって考えられる。
当時の僕らが思い合っていても、結婚を前にした今も想いが同じであるかと問われると、正直なところ想いが違うかもしれないという危険性が考えられる。
実際のところは、僕はレティシアを許嫁とか関係なしに好きだから嫁にと望んでいるのだけれど、なにせ10年も会ってないのだからレティシアには伝わっていなくて当然だ。
レティシアへの愛情を確かめるために、彼女はこのゲームを発案したのかもしれない。
きっとそうだ。