瑠璃色の姫君
「大事な話って?」
「レティの話です」
だと思ったよ。
大事な話、ときたら今はそれしかない。
僕の読みと、それからレティシアに変装していた侍女の読みは当たっていたのだ。
やはりリーシャはレティシアに対することに関して鍵を持っていた。
「これを、預かりました」
箱を開けたリーシャはその中から、森のような緑色の封筒に取り出した。
「……手紙、か」
侍女から受け取った旅に出てレティシアから貰った1通目の手紙を懐から出す。
10年前以来にかくれんぼをしよう、とあった挑戦状とも言える手紙。
「開けていい?」
「どうぞ」
リーシャに断って、僕は封筒を開いた。
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親愛なるバベル
私を探す気になってくれたみたいね
すごく嬉しい
見つけてくれるのを楽しみにしているわ
p.s. 周りをよく見るといいかな
レティシア
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手紙を読み終えた僕は、首を傾げた。
どうしてだろう。
どうして、彼女は僕が探す気になっていることを知っているのだろう。
僕が自分のことを好きだと知っているから?
いや、それは確実にそうだとは言えなさそうだ。
確実性のある言い方をしているこの文から、そうではないと考える。