先生の彼女です。
「…ん、」



ズシリと重りが載っているみたいに体が重くてだるい




「あ、起きた」



私服姿になっているこうちゃん





…あ、こここうちゃんの家か…





「大丈夫?」



「…だいじょぶ」




「熱高いよ。めっちゃ。」


「……」




「39.8℃。俺ひとり暮らしだし、看病なんかまともにできねぇかもよ」





つまり、病院に行け ってこと…




「わかった… 病院行くよ」




うそだけど



とりあえず迷惑かけないようにこの家から出なきゃ





「タクシー呼ぶな」




「大丈夫…歩くから」




「そんなんで歩けると思ってんの?
それにもう23:30だぞ。」




「うそ…」



「救急で病院はやってんだろ。行こう」




「いや……」




「…なんかあった?」





「…なんも」




「ケータイ見せて」



「…はい」





濡れて使えるかわからないけど、ポケットに入っていたケータイを渡した





「うわ… 19件」



「え?」





「…翔琉先生と喧嘩でもした?」





はい と、ケータイを渡されて画面を見るとズラッと翔琉の名前






「…べつに」




「じゃあ電話かけなよ」





「…むり」





「翔琉先生なら飛んで来てくれるはず。

病院に行くか、翔琉先生に電話…」




「いやだっ! 翔琉ってもう言わないで…」




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