先生の彼女です。

「咲、！」



息を切らした翔琉が私に抱き寄せた




「ごめんな… 本当にごめん…」



「……」




「…あんなつもりじゃなかったんだ…

あの子は、俺の担当患者で前から俺のことを好いてたんだ。」



「………」



「で、抱きついたりしてきてて…、

一昨日の時は、偶然中庭であって…

あぁなっちまだたんだ…」




「……」




「ごめんな… 傷つけてごめん…」





「…泣いてる、の？」




話す翔琉の声が震えている




「…あぁ。咲を失いたくないんだ…」



「…信じて、いい？」




「信じて…本当に愛してるのは咲だけ」





「んふふ…よかった…

私こそごめんね… 聞かないで逃げちゃって… 心配かけたよね」




「本当に心配した。鈴谷から連絡もらって心臓飛び出るかと思っ…咲？」





突然気持ち悪くなって思わず口を押さえた




「な、んでも…ない」



「なんでもなくないよな。気持ち悪い？」




「…ｹﾎｹﾎｯ…ん、」



「待ってな、袋…」





「ｹﾎｹﾎ…ｹﾎｯ」




咳をした瞬間真っ赤な血が手に付いた





「え、？」


「血… 」



「ｹﾎｹﾎｯ…な、にこれﾊｧﾊｧｯ」




真っ赤に染まった手と地面をみて頭が真っ白になった





「落ち着いて。大丈夫だから」




そんなこと言われても、血を吐くなんてはじめてで、パニック