先生の彼女です。
目を開けると見慣れた寝室の天井
「……んっ」
頭がズキズキする
「……咲?」
「…だれ、、?」
この寝室は知ってる
でもこの男の人が誰だかわからない
「…ごめんな…ごめん咲…
本当に…謝りきれないんだ」
「だれ、ですか…?」
「翔琉。思い出せない…か?」
翔琉…
かける
カケル
その名前を繰り返すたびに頭がズキズキするのはなんでだろう
「…ごめんなさい…わからないです」
「そっか…ごめんな」
「どうして謝るんですか?」
「…咲に対して後悔がいっぱいあるから。だよ」
「…?」
私がはてなマークでいるとその男の人が急に抱きついてきた
嫌じゃない
むしろ安心する
なんだろう。この懐かしさ。
「大丈夫…大丈夫…」
「…え…?」
涙が勝手に流れる
なんで…?
わけがわからなくて目を瞑ると、あの人の大丈夫がいっぱいいっぱい聞こえてきた
どんな時でも 大丈夫 って
魔法の言葉だった
「大丈夫…大丈夫」
「かけ、る…」
そうだ。私はこの人が大好きだった
「翔琉… 翔琉?」
「思い出した…?」
「翔琉っ。か、ける…翔琉」
何度もなんども名前を呼んだ
私は翔琉を少しの間シャットダウンしてたんだ