先生の彼女です。
「…ごめ、なさい」



「気にしないで。私は夏井 美香。この辺で精神科医として働いてるわ」



「夏井……?」



「ん?」





「かけ、ると……同じ」





自分何言ってるんだと思ったけど思わず口に出しちゃった





「翔琉?知ってるの?私の弟よ」




「弟…?翔琉のお姉さん…ですか?」



「そうよ。もしかして咲ちゃん?

翔琉から聞いてるわ。可愛い彼女って」



「なっ……翔琉のばか…」




「ふふ。どう?少しの間私の家に来ない?翔琉もいるわよ」





翔琉……もいるの…?




「普段は1人なだけど、私の家がなぜか水漏れで大変なことになってるのよ。

だから今は翔琉の家にいるの」




「そうなんですか…」




いいのかな?


行っても……





「遠慮しなくていいわ。
助けてもらいたいんでしょ?おいで?」





その言葉に止まったはずの涙がまた溢れた



「ほーら。泣かないのー」




< 21 / 175 >

この作品をシェア

pagetop